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宇都宮市で葵陽塾が世界自閉症啓発デーイベントを実施

栃木県宇都宮市の葵陽塾は、2024年3月30日、世界自閉症啓発デーを記念したイベントを行いました。以下、葵陽塾の菅野裕之先生による実施報告です。

実施した経緯

葵陽塾では昨年からこの時期に合わせて自閉症や発達障害に関する勉強会を開催しています。昨年は約17名が参加し、「私のインクルーシブ宣言」ということで、自分たちにできることを考えて発表しました。今年は2回目になります。

葵陽塾の在り方として、発達障害を抱える本人や保護者が安心できる居場所にするためには、私たちスタッフや塾生が知識と理解を持っていること、学び続ける姿を持つことが大事だと考えています。そこで、今年も改めて自閉症や発達障害に関する知識を振り返ってみようということで実施しました。

当日の様子

今回は昨年より多くの方々が参加しました。厚生労働省の発達障害に関するサイトなどを見せたりしながら勉強しました。

現在は、文部科学省の調査によると発達障害の可能性のある子供は増えていますが、これを中学生の子供たちが聞いたとき、驚いていました。子供たちは知らずに過ごしていることを実感しました。

自閉スペクトラム症、注意欠如・多動症、限局性学習症のほか、発達性協調運動症についても説明しましたが、「もしかしてあれは」と思い当たるふしがある保護者もいらっしゃったことが印象的でした。

強調したことは、それぞれの障害が「Disorder」と表記されていますが、これは病気とかではなく、特徴であるという点です。「この特徴によって困っている人がいて、それが見た目では分からないとき、どうしたらいいですか」ということをテーマに皆で話をしました。

今回のイベントは発達が気になる子供を募集して行ったものではなく、普通の道場が理解を深めるためにみんなで勉強をしたというものになります。小学校の低学年から、保護者、おじいちゃん、おばあちゃんまで参加いただきました。

勉強会の前の練習会では前日に聞いた柔道療育を意識した稽古を行い、発達障害の有無に関わらず分かりやすい指導について確認したりしました。

葵陽塾の優れたところは、大人、子供、関係なく、話をすることができるところです。今回の話し合いでも、この場でしか出会わない人々と積極的に意見交換をしている様子が印象的でした。

その後、各自が、自分なりにできることや心がけていきたいことを書いて、インクルーシブ宣言を行いました。昨年よりも多くのインクルーシブ宣言が集まりました。

実施した感想

小さい活動ですが、実際に行ってSNSで発信することで、「栃木県宇都宮市には発達障害のことを考えている道場があったんだ」と知る方が少しでも増えたら、柔道の見方や価値観が変わったりすると思います。

来年も、だけでなく、折に触れて今日の学びを振り返りながら、活動していきたいと思います。

SNS

実施報告(動画)

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