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長崎の楽遊諫早クラブが「誰一人取り残さない、畳の上で心と体をたくましく」イベントを開催

長崎県諫早市の楽遊諫早クラブは、2023年4月2日、世界自閉症啓発デーに関して柔道体験イベントを実施し、地元のケーブルテレビでもその様子が放映されました。そこで楽遊諫早クラブの向井淳也先生、田中季香先生にお話を伺いました。

司会:どのような経緯で発達に凸凹のある子供の柔道に関心をもったのですか。

向井:私は、以前、長崎市内の学校で外部指導をしていましたが、5年前から諫早市の中学校で外部指導をしています。諫早市の中学校で指導を始めた当初、柔道部の顧問の先生が特別支援教育に関係する先生だったこともあって、発達に凸凹のある部員が多くいました。

頻繁に欠席したり、些細なことで生徒同士が言い争いになったり、「痛いから乱取りはしたくない」と言われたりなど、指導がうまくいかず悩んでいたのですが、あるとき、国士舘大学の森脇保彦先生に相談したところ、森脇先生が「柔道健康体操・投げない柔道」を研究していたことを知り、「投げない柔道」であれば生徒も取り組んでくれるのではないかと思い、少し改良して生徒にゲーム感覚で楽しんでもらえるようにしたところ、生徒が夢中になって取り組むようになりました。

それがきっかけになって次第に生徒が休まずに柔道に取り組むようになり、半年も過ぎると柔道に夢中になって取り組むようになり、同時に、発達に凸凹のある子供の生活態度も変わりました。学校を休まなくなったり、授業に集中して取り組むようになったり、家で暴れなくなったり、発達障害に関する薬の服薬が不要になったりしました。

このような経験があって、発達に凸凹のある子供が柔道で成長していく様子がとても楽しみになり、より多くの発達に凸凹のある子供達に柔道をやってほしいと思うようになりました。

司会:指導者や保護者向けの発達障害と柔道指導に関する講習会について教えてください。

向井:長崎県諫早市で、2023年3月19日、発達が気になる子が輝く柔道の指導法ワークショップをjudo3.0と協力して開催しました。楽遊諫早クラブの指導者、近隣の柔道クラブの指導者、特別支援学校の先生や当事者団体の関係者の方などが参加し、発達障害について理解を深めることができました。私自身はjudo3.0が2019年に鹿児島で開催したワークショップに参加していたので、2度目になりますが、新しい気づきがあり、改めて確認できたことも多かったので、良い勉強会となりました。

司会:当日のイベントはどのような内容だったのでしょうか。

田中:今回のイベントは、楽遊諫早クラブの中学生と高校生が企画をゆだね、彼ら彼女らが話し合ってイベントを作りました。イベントのテーマは「誰一人取り残さない、畳の上で心と体をたくましく」です。企画名は「楽しく遊ぶ」と書いて「楽遊アトラクション」です。

イベントには、赤ちゃんから小学6年生まで12名、ALTの方が2名、学校関係の先生が2名、その他保護者や高校生など41名の皆様に参加いただきました。主催者側は指導者、スタッフ、中高生が21名、合計62名が集まりました。

当日は、まず、企画した中高生が今日の流れを説明し、3分間ぐらいみんなでバラバラになって自己紹介をしたりしました。その後、子どもたちで大きな円を作り、ウォーミングアップがてら、四つん這いになったり、トンネルを作ってくぐったりするゲームをしました。

それから、各ブースに分かれて、ミラーゲームや、柔道着を綱引きのように引っ張り合うゲームをしました。疲れた子どもたちのために、塗り絵や紙芝居も用意しました。

その後、身体の使い方について話をして、赤ちゃんのハイハイの動きをみんなでやってみました。その後、前回りや後ろ回り、首抜き回り、ゆりかご運動などを行いました。

じゃんけん受け身ゲームも行いました。これは、柔道と遊びを組み合わせたゲームで、企画した中学生と高校生が発案しました。2人組で向かい合い、あっち向いてホイをして、負けた方がその方向に受け身をするというルールです。

イベントの最後に、諫早の合言葉と今日のテーマである「誰一人取り残さない」と、セサミストリートのジュリアちゃんの動画を見て終わりました。

司会:振り返って今回のイベントはいかがでしたか。

田中:地元の諫早ケーブルテレビが取材にきてくださり、2023年4月5日、イベントの様子が放映されました。

その後、イベント参加者のうち1名が柔道を始め、イベントを知った方から「柔道を体験したい」旨の問い合わせも数件いただいています。

今回のイベントは、楽遊諫早クラブの中学生と高校生が自分たちで企画し、司会進行も中学生が中心となって行いました。参加者もスタッフも保護者も含めて全員で楽しめるイベントになったのでとても満足しています。

楽遊諫早クラブの向井淳也先生・田中季香先生インタビュー

2023年世界自閉症啓発デー記念ライブ配信から抜粋
  • 1.なぜ柔道指導者が発達障害に関心を持ったのか?
  • 2.柔道体験会を実施した感想
  • 3発達障害に関する指導者講習を実施した感想

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